スイングアームの修理



マフラー固定ボルト3本の内の1本の雌ねじが削れてしまって舐めてしまっていまし
た。雌ねじを修正して規定トルクで締められる様にしました。
マフラーは、スイングアームに設けられた雌ね
じ3箇所(上側1本、下側2本)にボルトで締結
されています。

今回舐めてしまった部分は、下側の後方です。

スイングアームは、アルミ製なんで、少しでも
ねじが崩れると、タップで修正してもモロくな
っているので規定トルクまで耐えられず舐めて
しまいます。

マフラー固定ボルトは、3本とも若干歪んでい
ましたので近日純正部品を注文しようと思って
います。
今回は初使用の「ヘリサート(現E-サート)を
使って雌ねじを修正しました♪

当然なんですが、雌ねじのサイズ分、ツールを
揃える必要があります。今回はM8用を買いまし
た。

ヘリサートのコイルはステンレス製なので、ス
テンレスボルトには使えません。噛じりが生じ
てボルトが進まなくなって(固着)しまう場合
があります。ステンレスボルトを使う箇所には
りん青銅製のコイルを使う必要があります。

キットには装填に必要なツールが一式揃ってい
ます。
専用のキリでねじ穴にコイルを装填する分を拡
張します。

キリを守るためにも、切削油は使いましょう。
たまに潤滑スプレーを代用する人も見かけます
が、油の組成が違うので、代用はできません。

開口後は、パーツクリーナーで切り粉と切削油
を洗い流します。
専用のタップでコイル用のねじを作ります。

最初の食い付きが悪かったので、ドリルで食い
付かせた後、タップハンドルに付け変えて手回
しで作りました。

タップ作業でも、切削油は必須です。

ねじ切り後は、パーツクリーナーで切り粉と切
削油を洗い流します。
装填ツールにコイルを付けます。
作った雌ねじにコイルを装填して行きます。
コイルは比較的楽に装填できます。

コイルが母材面より2mm程度沈むまで装填して
行きます。

逆回転は禁止です。様子を見ながら少しずつ装
填して行きます。
最後はこの棒を挿入して軽く叩いてコイルの先
端にある回すための棒を折って完成です。
ボルトもスムースに入り、規定トルクでマフラーを固定することができました♪