コマジェを初めとしたスクーターの変速機について、優しく解説します。
駆動系チューンの参考になれば、幸いです。(^^)

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コマジェの純正ウエイトローラー(WR)は、1個11gです。6個装着されていますので、
トータル66gです。
このWRの重さを変えることによって、変速特性が変わって来ます。

軽いWRにする程、エンジンを高回転にしないと変速しなくなります。加速は良くなりますが、
最高速が出にくくなります。
重いWRにする程、低回転から変速が始まります。加速は悪くなりますが、最高速は出る様に
なります。

よく、違う重さのWRを組み合わせて使う人がいますが、重いWRに負荷が掛かり、WRに片
減りを生じさせ易いのでお勧め出来ません。なるべく、同じ重さのWRを使用した方が良いで
す。

センタースプリング(センスプ)は、ベルトにテンションを掛けると同時に、変速しにくくし
ています。センスプの硬さを変えることでも変速特性は変わって来ます。

硬いセンスプ程、変速しにくくなりますので、加速重視型になります。柔らかいセンスプ程、
変速し易くなるので、速度重視型になります。

センスプは、WRの影響を受けますので、色々変更してしまうと収拾が付かなくなってしまい
ます。まずは、WRだけを変えて見る方が良いと思います。

クラッチスプリング(クラスプ)は、クラッチシューが開くのを抑える働きをしています。ク
ラスプを硬くすると、高回転に達するまでクラッチがつながらなくなります。ずっと半クラッ
チの状態が続く感じになります。
クラスプを柔らかくする程、低回転でつながりますので、いきなり駆動が伝わる様になります。

※上記に関しては、極論の部分もあり、単に動きを説明したものなので、実際には異なる特性
 になることがあります。

WRには、向きがあります。下図の様に金
属部分まで樹脂でコーティングされている
方(A面)が、セット方向左側に来る様に
組みます。
中には、裏表に差のないWRもありますが
その場合表面に表記がない限り、方向性は
ありません。