最近そこそこ発生する「エンスト」主に信号待ち等でアイドリング続けた後で
発進しようとすると「プスン」みたいな感じになります。今まで完全停止はな
く、アクセルワークで何とか持続させている感じです。

我がコマジェは、吸気装置がインジェクションであり、コンピュータ中心の供
給となっています。エンジンが回るのに必要な条件は、良い圧縮、適切な空燃
比の混合気、良い点火です。この内、圧縮はまだ走行距離も少なくエンジン本
体はノーマルなので問題は無いと思います。点火もプラグを交換したばかり、
火花チェックも実施しております。残るは混合気がどうか・・・。

キャブならば、原因はキャブレター周りにあるのですが、インジェクション車
はそう簡単には判断出来ません。

あり得そうなところを消去法でして行くしか術はありません。別記事でした様
にインコンの配線に疑問があったので、ハンダ等を使って確実に接続し直しま
した。今回は第2段、スロットルボディの点検をしてみました。

走行距離はそんなでもないのに、結構汚れていました。本来スロットルボディ
は分解不要(してはいけない?)らしいのですが、半バラ(半分バラシ)まで
して点検清掃を実施しました。

暫く様子を見てみたいと思います。


スロットルボディ出口側。アクセルで作動す
るバルブ(金色)が見えます。左側の黒いも
のは、冷間時空気を増量する為のバイパスバ
ルブです。
スロットルボディは混合気の量ではなく、空
気の量を増減させる装置です。
’04式はアイドル調整ネジがスプリングで
押さえられている仕様です。
スロットルボディ入口側。通過空気量によっ
て上下するゲート(黒色)が見えます。
下の配管は、ダイヤフラムへ外気(大気圧)
を導入するもので途中にスポンジフィルター
が入っています。キャブではないので、フロ
ート室もベンチュリー部も無く、ただの筒で
す。
出口側です。結構ススが着いていて汚れてい
ました。この極薄のスス膜がアイドリングの
低下を招いていたのか???
入口側です。出口側よりは綺麗でしたが、ゲ
ート表面は汚れている様に見えます。

半バラの状態です(^^ゞ。これでスロットル
バルブを外すと全バラになりますが、今回は
ココまで(^^ゞ。

上から、ダイヤフラムカバー、ダイヤフラム
スプリング、ダイヤフラム(ゲートと一体)、
スロットルボディ、大気圧導入管(フィルタ
ー内蔵)

上部分がタイヤフラム。薄いゴム膜製です。
下部分が樹脂製のゲート部です。清掃後ゲー
ト表面にシリコーングリースを極薄に塗りま
した。
大気圧導入管です。スポンジフィルターが装
着されています。
バイパスバルブカプラーです。冷間時は、金
色の部分が引っ込み、暖間時は写真の様に出
る様になっています。
Oリングにも、シリコーングリースを極薄に
塗りました。
バイパスバルブカプラーの取付け部です。
両側に小穴があり、それぞれ入口・出口に通
じています。ココを開くことで配管の大きさ
分通過空気量が多くなり、その結果燃料も増
量され冷間時の始動を容易にしています。
暖間時になると、バイパスバルブがココを塞
ぐので、バイパス通路が絶たれ通常の空気量
となります。

洗浄は灯油系の物を使用し、溶剤系は使用し
ない事となっている為、手元に少し残ってい
たインジェクタークリーナーを使用しました。
臭気的に「灯油」です(^^ゞ。
綿棒にコレを染みこませて汚れを拭き取って
行きます。良く落ちます(^^)
キャブ程小穴は無いのですが、圧縮エアーで
吹き仕上げます。

今回はスロットルバルブは外してないので、
清掃時はバイスプライヤーを用いて全開位置
で軽くロックしておくと、清掃し易いです。
全閉時です。ココまでピカピカになりました。
小穴は出口側のバイパス穴です。
同じく、全開時です。キレイでしょ(^^)
清掃に使った綿棒。こんなに汚れが取れまし
た。
*おまけ*
インテークマニホールドを覗いてみました。
矢印の部分がインジェクターで、ココから燃
料が噴射されます。


以上で、スロットルボティの分解点検は終わりです。
整備マニュアルには、スロットルボディの分解手順までは表記されていませんで
したが、組み付け後の始動や回転数の増減もスムースでしたので、組み付けは合
っていたのでしょう(^^ゞ。

最初だけ灯油成分が燃焼されたのか白煙が出ましたが、すぐに収まりました。
アイドリング調整(タコ無いのでカン)をして終わりました。