整備の時のちょっとした過ちにより、フロントベアリングが逝ってしまいました。 症状的にはフロントよりガキガキガキと大きな引っかかり音がしていました。 ショップに頼めば1万以上はする作業ですが、部品と特殊工具?代2,900円 で出来ました(^^) 一部作業で慎重になる場面があります。自信の無い人は素直にショップへお願い しましょう。 必要なもの ハンマー プラハンマー 12mm、17mmのメガネ 22mmのソケットこ ま トルクレンチ タイヤを乗せる木片や台 ジャッキ 6mmヘキサレンチ 針金または紐 ウエス パーツクリーナー ベアリングプーラー(下穴11mm 用コンクリートアンカー 12mm×280ボルト)ネジロック剤 No.2リ チウムグリース(万能グリース) マイナスドライバー プライヤー |
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作業前の状態。 上がディスク側、下が反対側です。 外見的にはグリースの汚れもゴミもなく綺 麗なんですが… 写真抜けていますが、作業効率のアップと 傷付きや変形を防止する観点からも、ディ スクプレートを外してから作業することを お勧めします。 一応回転パランスを考慮して、ホイールと ディスクプレートにケガキ線等を書いて元 の位置にセット出来る様にしてから外すと 良いでしょう。 ディスクプレートを止めているねじには、 緩み止めが塗布されているので、少々固い かも知れません。ねじを折らない様に気を 付けて。 このねじ、首付近が腐食していました。 事前にココのねじは新品を用意した方が良 いかも…。新品使用時は緩み止めが塗布さ れていますので、ネジロック剤は不要です。 |
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オイルシールです。 マイナスドライバーでこじると簡単にポロ っと取れます。 これも切れや異物の噛み込み、異物の付着 はなく、特に問題ありませんでした。 |
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オイルシールを外したら… Σ( ̄Д ̄;)がーんっ! ベアリングのラバーシールが外れています。 シャフト穴から覗いた時、ワッシャーの様 に見えたのはコレだったのか〜。 そして、ベアリングの内輪7時の方向に欠 けがあります。 下の写真はラバーシールを取った所です。 アチャー!ベアリング内はグリースと砂塵 がミックスしている状態で、もはやヤスリ 状態! ホイール内にも砂塵があります。 ひ、酷い・・・(T^T) これがあのガキガキガキ音の正体だったん です。 |
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まずはディスク側のベアリングから外しま す。 通常であれば、ここで特殊工具のベアリン グプーラーが必要になりますが、使う頻度 がそう無いのに3〜4千円も払いたくない… ではどうやって? ネットで検索してみると、ありましたよ〜 特殊な手順で行うための工具が(^_^;) (特殊<作業>工具) でも、この手順で抜く方法が、定番みたい です。 |
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これらが特殊な作業をする工具です(^^) 上はコンクリートアンカーと呼ばれるもの で、ホームセンターのねじコーナーとかに あります。 左のでっぱりを叩くと、クサビ効果ですり 割り部分が外側へ開く構造になっています。 予め少し叩いて広げておいて叩く方が上に なる様にシャフト穴から落とします。 あまり広げ過ぎるとシャフト穴を通らなく なってしまうので、様子を見ながら少しず つ叩いて調整しましょう。 ベアリングの内輪に開いた部分が引っかか れば下のロングボルトを入れてハンマーで 叩きます。 すると更にすり割りが開きベアリングを確 実にホールドし下方向へ抜けて行きます。 4−5回の打撃でポロッと取れました。 v(^^)v コンクリートアンカー(下穴11mm用) が33円、12mm×280mmのロング ボルトが68円。 合計101円の特殊工具です(^^) |
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特殊工具で外れたディスク側ベアリングの 裏面です。 こちら側は特に異常はなかったです。 ただ、グリースが大分抜けてますね。 表面はシールされているから普段の整備時 でもグリース補給は難しいんですよ〜 |
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カラーを抜けば後は底に見える反対側のベ アリングを外すだけです。 ロングボルトを通し、ベアリングの対角を 均等に叩いて外します。 片側だけ叩くとホイール内を傷付けてしま うので慎重に… 距離が長いのでこちらは10回程叩いて抜 けました。 シャフト穴はパーツクリーナーを使って掃 除します。砂塵が残っていては絶対ダメで す。作業前までウエス等を詰めておきまし ょう。 |
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ディスク側のベアリングを先にセットしま す。 セットする前に、裏面にグリースを更に詰 めておきます。ベアリングの外周にも薄く グリースを塗ります。入り易くする為です。 セット面に水平に当ててプラハンで軽く全 周を叩いて入れて行きます。 外した古いベアリングを重ねて叩くのがベ ストです。 入り切ると打撃音が高くなるのですぐ分か ります。 |
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セット完了です。 v(^^)v |
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ホイールを反対にして、忘れずにカラーを 入れます。 カラー外周にも錆び防止の為、薄くグリー スを塗っておきました。 カラーの両端には特に段付き加工等は無く ただの筒です。 芯がズレていても平気です。 |
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こちら側のベアリングは両面シールされて いるので、グリースの補給は不要です。 外周に薄くグリースを塗って反対側同様に 水平に入れて行きます。 ただ、こちら側はセット面が深いので、古 いベアリングを重ねて叩けるのはシャフト 穴面までです。この後は22mmのソケッ トこまが丁度外輪と同サイズだったので、 それを当てて叩き入れました。こちらもセ ットし終わると打撃音が高くなるので分か ると思います。 ゴムシール部分や内輪を叩くと壊れます! |
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最後にオイルシール。 これにも外周と内周にグリースを塗って押 し込みます。 あとは組んで完成でーす(^^) |
今回の原因は去年の整備の時に立てかけておいたタイヤが倒れ、地面の砂塵がオ イルシール側から内部に入ってしまうと言うトラブルが引き金だった様です。 ピンセット等でグリースまみれの小石は取り除けたんだけど、細かい砂までは… そのまま乗って被害を大きくしてしまった様です。 ただ、なぜベアリングのシール材が外れてしまっていたのかはナゾです。外れて いなければベアリング内部に砂塵が入ることも無かったのでは? 今回は、ベアリング破損が元でこの様な作業をしましたが、通常であってもベア リング類は消耗部品です。乗り味が悪くなったら、ベアリングの動きが渋くなっ ているかも知れません。 思い切って交換すると、乗り味が見違えりますよぉ〜(^^) |