省エネを図る


グリップヒーターを付けて見て電気の消費が大きくなった事を認識しました。

日中ライトを消灯していれば(コマジェにはライトスイッチが装備されています)最大出
力で使用していても特に電圧低下は気になりませんが、夜間ライトを点灯すると最大出力
で使い続けるのは正直厳しい様で、ブレーキを掛けた状態で停車し続けると電圧がドンド
ン低下してしまい燃料ポンプの動きも弱まるのかエンジンが止まりそうになります。

通常の電力負荷にグリップヒーターの負荷35Wが足されただけでこの状態です。
コマジェの発電容量は、ノーマル状態でギリギリの様です。

参考データ(Majesty 125FI)
ACマグネトー 14V18A(5000回転)
バッテリー TX7A−BS 6Ah/10Hr
ヘッドライト 60W/55W H4
ブレーキ・テール 18W/5W(ライセンスランプ兼用)
フラッシャー 10W/個
フューエルポンプ 1.9A以下
セルモータ 300W
ホーン 1.5A
グリップヒーター 最大時 35W

で、出来る所の消費電力を抑えることとしました。

ターゲットは、高容量で長時間使われる物。セルモーターは大の電気喰いですが、使用が
短時間なので対象外。強いて言えばキックスタートをメインにすれば良い位い。

燃料ポンプも連続で回っていますが、他に低消費電力なるポンプが存在しないので、これ
も対象外です。

残るはランプ類。ウインカーは点滅するだけなのでそんなには喰わないと思いますが、実
は電気はONになった時多く流れる習性があるので、点灯し続けるライトよりも点滅し続
けるウインカーの方が消費電力は大きくなりがちです。まぁライト程ウインカーを点滅し
ていることは無いので、早急に対策する必要はないと思います。

残るは、ブレーキ・テールランプとヘッドライト。これはもう渋滞や坂道での停車時や夜
間走行中はずっと点灯している物なので、これらを省エネのターゲットにすることとしま
す。

まずはブレーキ・テールランプ。こちらは一般的な電球です。フィラメントなんで電気の
消費も大きいです。これを市販のLED式に交換することで、かなりの電力を小さく出来
ます。そのことは、家庭用照明器具でも実証されていることなので、理解出来ますね(^^)

次にヘッドライト。ノーマルでは4輪でお馴染みのH4型60/55Wハロゲン球で通常
使うLoビーム側で55Wの消費電力があります。

ただ、ヘッドライトは過去に35WのHID仕様としたので、数字だけで単純に見るとノ
ーマル比20Wの省エネが既に図られているハズなんですが・・・

ノーマルの電球は左の物でダブル球と言う物で
す。(S25 BAY15D)

ブレーキとテールの分電を間違えない様に段違
いのピンとなっていて、逆には接続出来ない様
になっています。

ブレーキとテールのフィラメントの抵抗が違っ
ていて、同じ電圧を掛けてもぼんやり点いたり
明るく点いたりすることが出来ます。

ブレーキ側が18W、テール側が5Wとなって
います。

同じ電圧の場合、ワット(W)数が大きい程明
るくなり、その分電気も消費します。
ライト点灯と同時に点灯するテール側は5W。ライト点灯して走行しているだけで常時5Wの
電力を消費しています。

ブレーキ側は18W。ブレーキレバーを握っている間は、常時18Wの電力が消費されます。
夜間となればこれに上記のテール分が加算され23Wも消費することになります。

ノーマルヘッドライトのLo側が55Wですので、ヘッドライトLo点灯時の4割も消費され
ることになります。バカに出来ませんね(^^ゞ
今回購入したLEDランプです。
口金も当然ノーマル電球と同じダブル球仕様に
なっています。

トップに5個、周囲に7個LEDが実装されて
いて、計12個で構成されています。

このLEDは、1個に3つの発光点が内蔵され
た物が使用されていて実際の数は実に36個に
もなります(^^) 拡散性も砲弾型LEDに比べ
ると優れています。

試しに点けてみたら目に暫く残像が・・・

説明書きに「直視禁止」となっていました。
(^^ゞ
テスト電源に接続して消費電流を実際に計測してみました。

結果は・・・

(1):ノーマル電球(18/5W)
    ブレーキ側 1.30A 17.9W
    テール側  0.40A  5.5W(呼称より大きかった)
    合 計   1.70A 23.4W

(2):LED球
    ブレーキ側 0.12A  1.7W
    テール側  0.05A  0.7W
    合 計   0.17A  2.4W

でした。

全体で、21W(9割)も消費電力を下げることが出来ました。恐るべしLED化・・・
それでもまだ少し過負荷状態です。通常状態とするにはもう少し削減施策が必要です(^^ゞ
以前購入したバイク用35Wのバラストです。

中華製の格安品でしたが、今現在何の不具合も
ありません。ただ本当に35Wなのか?と気に
なる所はあります。それはノーマルハロゲン球
比でワット数は削減されているハズなのにバッ
テリーチャージ電圧が弱くなる気がするから。
もしかしたら35Wと表記されつつも中身は5
5Wバラストだったりして。

余談はその位いにして、これを25Wのバラス
トに交換して10Wの削減を企てたいと思いま
す。バーナーは何ワットのバラストでも使える
ハズとのこと。ただ色みは変わるみたいです。
青くなるか黄色くなるか・・・
購入した25Wのバラストです。

バーナーは再利用なのでバラストのみ購入しま
した。無印良品なら良いけれど(^^ゞ

保守部品として・・・と言うものを買ったので
(^^ゞ
取付はカンタンでした。スワップのみでOK。コネクタ形状も問題なしでした。点灯してみま
したが、チラツキもありませんでした。問題だった色味ですが、日中見る限りでは変化が分か
りません。まぁ青でも黄色でもない「純白」と言った所でしょうか。
(夜間確認しましたが、そんなに暗くは感じません。必要にして十分でした)

バイクに取り付けエンジンを始動した状態で消費電力を計測してみました。

測定箇所ですが、上図の吹き出し部分で計測しました。
バラストから先は、交流となり計測が難しいので。よってパラストへの入力地点での電力表示
となります。

HIDは、バーナー点灯直後から発光が安定するまで電流は少しずつ低下して行くので、ある
程度測定数値が止まった時点で記録しました。

電力検証には、バラスト内部のインバータ効率を加味して算出しました。
(測定電圧×測定電流×インバータ効率=バーナー出力)

結果は・・・

(1):35Wバラスト使用時
    入力電力は63Wでした。w( ̄△ ̄;)wおおっ! 意外・・・ノーマルハロゲン球の
    Hi側60W以上の電力が消費されていました。どおりでライト点灯と同時に電圧が
    グッと落ちた訳ですね(^^ゞ

    呼称35Wと言うのは、バーナーへの電力値ですので、バラスト内のインバータ消費
    分(効率)を考慮しなくてはなりません。効率は計算から56%でしたので、63W
    ×0.56で約35Wとなり、表記の35Wは合っていたと言うことになります(^^)

    ちなみに、テスターのリード線は芯線がとても細いので、電流不足から何度か点灯直
    後に消えてしまうことが多発しました。DC用のクランプメーターがあれば良かった
    のですが…

(2):25Wバラスト使用時
    入力電力は58Wでした。(~ヘ~;)ウーン これまた高い。だけど、ノーマルハロゲ
    ン球レベルまでには低下しました(^^)

    こちらも上記同様に計算してみます。インバータ効率は43%となったので、58W
    ×0.43で約25Wとなり、こちらも呼称通りと言うことになりました。

    こちらは消費電力が減ったので、テスターを接続したままでも問題なく点灯しました
    (^^)
    
入力電力は意外に高いと言う結果が分かってしまいましたが、今回のバラスト交換の目的は、
出来る限りノーマルハロゲン球使用時並の消費電力を期待するものだったので、結果オーライ
です(^^)

今回、35Wバラストから25Wバラストに交換したことで、入力側で5W(8%)の削減が
出来ました(^^)

バッテリー容量の小さな小型バイクには、25WのHIDキットが良さそうです。

で、まとめですが、今回の省エネ施策で削減出来た電力は合計で26Wでした。
グリップヒーターの最大使用電流が35Wですので、差し引き9Wの過負荷です。これはウイ
ンカーランプ1つを連続点灯した位の電力です。

今のところ電圧的には少し余裕がある様で安心です(^^)

もし改善しなければ、まるまる+35W足された訳なので、26%の電力削減が出来たことに
なります。
上のLEDランプですが、高さが低いのかうま
く光がリフレクターに反射せず暗い感じがしま
した。

そこで今回もう少し長さのあるものを購入して
みました。

これはトップに3個、周囲に15個LEDが実
装されていて、計18個で構成されています。

このLEDも1個当り発光点が3個あるので、
合計54個と言うことになります(^^)

しかし、発光点は小さいので、普通の砲弾型高
輝度LEDと比較すると、大分暗い感じがしま
す。
このランプもテスト電源に接続して消費電流を実際に計測してみました。

結果は・・・

 ブレーキ側 0.1320A  1.6W
 テール側  0.0323A  0.4W
 合 計   0.16743  2.0W

でした。

上のLED球と比較してみると・・・

 ブレーキ側 0.12A  1.7W
 テール側  0.05A  0.7W
 合 計   0.17A  2.4W

(◎_◎) ン? 0.4W低い。こっちの方が省エネ???それとも暗いのかな???

照度計はないので、感覚で比較するしか無いけど・・・
オマケ

実はこんなW球も買っていました^^;680円
シングルLED36個!
ノーマル電球とほぼ同サイズです。

でも・・・高輝度じゃ無かった^^;。
680円じゃ当たり前か^^;懐中電灯並だった
のでゴミです^^;

しかも、上3枚の基板は回ってしまうので、取
り付ける時は、一番下の基板を持つ必要があり
ます。焦りました^^;



最後の省エネとして、ウインカーのLED化を行いました。
純正のウインカーランプです。

ランプの規格は、12V10W T13です。
色はアンバー

頭デッカチですが、口金はT10と同じなので
T10規格のLEDで見つけます。

LEDランプを購入する時の注意点。自分の失
敗談を踏まえてですが、ノーマル電球の大きさ
に近いものを選ぶことが必要です。

ノーマルよりも短かったり長かったりすると、
リフレクターの反射率が変わってしまって適正
な明るさを得られなくなります。
購入したT10LEDランプです。

上は、シングル発光x20個実装されたタイプ
で、下は、トリプル発光x5個実装されたタイ
プです。

トリプル発光LEDは、1個に3つの発光点が
あるタイプで、発光する箇所の数で言えば、1
5個実装タイプとなります。
発光テストをしてみました。左が5個の物で、
右が20個のものです。
写真では同じ位いですが、実際は5個のタイプ
の方は暗めでした。
LED化したので、ノーマルウインカーリレー
では作動しなくなります。

よってウインカーリレーもLED対応の物に交
換が必要です。

マジェスティ125のウインカーリレーは、3
極のもので、プラス端子、アース端子、出力端
子の構成です。

3極のウインカーリレーは色々ありますが、定
番のPOSH 090011−WRを選択しま
した。ちなみに、音無しです。厳密には近くに
寄ればカチカチ音は聞こえますが、ノーマルの
様な大きな音はしないってことです^^;

コネクタも純正互換となっているので、ノーマ
ルウインカーリレーと挿し替えるだけでOKな
のも良いです。