(ジャンク)発電機整備



不動の小型発電機があると言うので確認した所、リコイルは無理なく引け圧縮も感
じられたので、「整備すれば使える」と思い、無償で頂いて来ました(^^)

持ち帰って改めて外観を確認すると、下記の不具合が見つかりました。

1.始動ロープ格納不良
2.スパークプラグの劣化
3.エアーフィルターの老朽化
4.燃料計の劣化(油量確認不可)
5.燃料コックレバーの折損
6.給油口フィルターの欠品

入手した小型発電機はあまり見かけないスズキ
のSV2300Hで、発電容量は2.0kVAです。
まずは、不具合箇所の部品注文から。
しかし古い機種なので、どこの農機具屋さんからも対応不可と言われてしまいまし
た(* ̄□ ̄*;

そこで、スズキのお客様相談室に部品の供給先とパーツリストの請求をしてみまし
た。(以下返信メールより抜粋)

○○○○ 様

この度はスズキホームページをご利用いただき、誠にありがとうございます。
スズキ株式会社 お客様相談室の △△ と申します。
日ごろの弊社へのご愛顧に心より感謝申し上げます。

弊社での発電機の製造は
2004 年 3 月に終了していることから、現在、パーツカ
タログや取扱説明書の
取り扱いも終了いたしております。

また、誠にあいにくではございますが、当相談室では冊子ごとをコピーしてのご提
供サービスはおこなっておりません。

せっかくお問合せいただきながら、当相談室ではお役に立つことができませんこと
お詫び申し上げまして、ご返信とさせていただきます。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。


えっ!サポート終了?!2004年生産中止で、保守部品のメーカー提供義務は8年間
だから、2012年で終わっている・・・Σ( ̄[] ̄;)!ホエー!! ヤラレタ
_| ̄|○ il||li  マジかー。粗大ごみじゃん(ToT)

でも直せば使えるのにナ・・・勿体ないナ・・・

作戦と言えば、同一機種を「購入」して部品取りして復活させる方法もあるけど、
失敗すると粗大ごみが2台になってしまうし、ゴミ修理にまるごと1台買うのもなぁ
・・・

で必死でネットサーフィンしてたら、必要箇所のパーツリストと価格表を入手する
ことが出来ました!

ただ、部品供給も数年前に終わってしまっているし、供給してくれる所を見つける
のも・・・(前述の通り、既に近所の4店舗に打診して断られている)

スズキ・・・純正部品・・・パーツナンバー・・・
んっ!もしかしたら・・・
バイク屋で注文出来ちゃう?!

ダメモトでいつもお世話になっている、Webikeさんで純正部品として注文してみた
ら出来ちゃった オォォーーー!! w(゜ロ゜;w(゜ロ゜)w;゜ロ゜)w オォォーーー!!

まっ完全「在庫なし」と言う部品もあったけど、代替品でなんとかなりそうだった
のでそれも注文(^^)
まずはリコイルスターターの巻直しを。
ロープを全部引き出してリール側の結び目を解
いて抜きます。
リールが止まるまで回してバネを巻きます。
再度リール側にロープを通し結びます。
ゆっくり手を離すと気持ちよく引き込まれて行
きます(^^)
リールの回りそのものが悪い時は、センターの
ネジを外してバネやケースの接触面にグリース
アップをします。組む時は、バネ先端のフック
をしっかりとケース側の爪に引っ掛ける必要が
あり、根気のいる作業になります^^;

今回、始動用ロープも埃まみれだったので交換
しちゃいました。

ナイロン金剛打ち Φ4mm×約1500mm
次はスパークプラグの交換です。

最初付いていたスパークプラグは、デンソーの
W16EX-Uと言うものでした。

調べてみるとメーカー指定とは違い熱価が16で
した。NGK換算で熱価は5になります。

メーカー指定の熱価は、NGKのBPR6ESで熱価は6
です。

要するに、メーカー指定の熱価よりも焼け型を
使用されていたことになります。

接地電極側に堆積物が付着していて、いかにも
点火しずらそうです^^;

今回は、メーカー指定のスパークプラグを選定
しました。
エアークリーナーのスポンジは、劣化によりボ
ロボロになってしまっていました。

※上の写真はスポンジフィルター撤去後の写真
 になります。

スズキ 13781-90920 フィルター 669円

湿式タイプです。
燃料計が劣化していて表示が読めない状態でし
た。

最初どんな感じで付いてるのか疑問でしたが、
ただ刺してあるだけでした(^^)

取り外しもマイナスドライバーで少しずつこじ
ったら、ポロって取れました(^^)

当然、新品も指で押し込むだけです(^^)

スズキ 44670-90200
ゲージアッシ、フューエルレベル 734円
燃料コックのレバーが折損しています。
このままでは都度ペンチ等を使ってコックを操
作しなくてはならないので、交換することにし
ました。

パーツ番号が2つあって、(旧)と言う方はも
う在庫がないとのことで(新)の方を注文しま
した。

見た目、違いが分かんないんですが^^;

スズキ 44300-90700
コック、フューエル 2,808円
農機エンジンの定番整備としてキャブ清掃をし
ます。農機エンジンのキャブは、エンジンの回
転範囲が狭いので、簡単な構造です(^^)

@パイロットスクリュウ
Aパイロットジェット
Bストップスクリュウ

今回外すのは、とりあえずAだけにしておきま
す。@を外すと調整が必要となるので。

エンジン始動して不具合があれば、外して掃除
したいと思います。

キャブの構造はコチラ
エアークリーナーを外したところです。
うーん、何やら汚そうです・・・・

このままキャブを引き抜くと、スペース的にス
ロットルリンケージが外し難いので、スタッド
ボルトを抜いちゃいます(^^)
スタッドボルトは、この様にダブルナットにし
てスパナで回せば脱着出来ます(^^)
ネジピッチがキャブ側とエアクリ側で違う感じ
なので組む時は注意です。ネジ込みが硬かった
ら逆です^^;
インテークポートです。
組む時はこの面をキレイにしておきます。

自分は、オイルストーンで軽く均しておきまし
た。

組んだ時密着が悪いと二次空気を吸ってしまっ
て調子が出なくなります。
で、キャブ摘出完了です(^^)

MIKUNI製ですね。

それにしても・・・キタナイ・・・
今回掃除する箇所のみ分解しました。
ガスケット類は交換します。
フロートチャンバーです。

ちょっと「水滴」がありました!
水が混入しちゃってるのかな?
パイロットジェット(上)とメインノズル
(下)です。汚いですが穴は開いてました。

※メインノズルにメインジェットが付いていま
 す。
燃料の吸い込み部、何かが付着しています^^;

ガソリンが腐ってたんですかねー。

フロートの作動は息を吹き込んで確認すると開
閉はしている様でしたので、今回は分解しませ
んでした。

オーバーフローしちゃう様なら分解洗浄ですね
キャブレターの掃除には専用のクリーナーが必
要です。

クチコミでは、ク○製はダメらしいので、農機
具メンテ用のエーゼット製にしました。ク○よ
り安いです(^^)

発泡タイプもあるようですが、行ったホームセ
ンターにはこの液状タイプしかありませんでし
た。

噴射圧力がハンパないです。ゴーグルは必須で
す!

吹いた先からキレイになって行きます(^^)

ゴム類は侵されてしまうので、事前に外してお
きます。


※ゴム手袋は侵されてしまいます。ゴム手袋と
 手の間に液が侵入すると、とても痛くなりま
 す。リスクはありますが、素手でやられる方
 がすぐ洗えるので安全かもしれません。
 また、ゴーグルは必須です!

使用は完全自己責任でお願いします。
キレイになりましたっ!(^^)

フロートチャンバーパッキンは既に交換済みで
す(^^)

ゴムパッキンは組付け時のねじれ防止のために
表面に薄くシリコーングリースを塗ると良いで
す(^^)

燃料タンクからキャブレターまでの燃料ホース
も純正の黒いゴム製から、社外品でピンクの透
明燃料ホースに交換しました。

社外燃料ホース 内径5mm、外径8mm

※純正ホースの内径は5.3mmだそうです。なの
 で、はめる時ちょっとキツイ感じです^^;
 また外径サイズが細くなるので、ノーマルの
 ホースクリップが使えなくなります。自分は
 抜け止めのコブより内側を、インシュロック
 で締めました。
インシュレータには紙ガスケットが貼り付いて
いたので、カッターの刃で削り落としてオイル
ストーンで仕上げました。
新しいガスケットの貼り付き防止のため、両面
に薄くシリコーングリースを塗って組みました
キャブ周りの交換部品です。

スズキ 13125-90620
ガスケット 108円(2つ必要です)
キャブレター用 厚み 0.5mm

スズキ 13251-90700
フロートチャンバーパッキン 205円
(参考)サイズ:外径46mm、厚み2mm、高さ4mm

スズキ 13249-90700
ガスケット 108円 ガソリンドレン用
(参考)サイズ:外径13mm、内径8mm、厚み
    0.5mm
給油口にフィルターがありませんでした^^;
ついでに買いました。

フィルターには赤い印があって、そこが満タン
位置みたいです。燃料ゲージもあるんですけど
ね。

赤い印まで入れて9Lみたいです。

スズキ 44410-90000
フィルタ、フューエル 572円

仕様による運転時間は、上記の通り9Lで7.0h
(50Hz)、6.0h(60Hz)なので、燃費は
1.3L/h(50Hz)、1.5L/h(60Hz)ってことに
なりますね。

多く入れても燃料を腐らせるだけなので、必要
な時間分、給油した方が良いですね(^^)
最後にオイル交換をしました。
抜く前にオイルレベルを確認してみました。で、オイルレベルはLでした^^;

農機エンジンって道具扱いなんで、使いっ放しって人が多いんですよね・・・
オイルに関しても全く期待はしていませんでした^^;

オイル注入口が開くのを確認してから、シリンダーブロック下位にあるドレンボル
トを外して排油しました。
そのままだと、低すぎて受けを入れらけないので、ベニア板とバタ角を下に入れ高
さを稼いで受けを入れました(^^)

ドレンボルト、長いです^^;

で出て来たオイルは、墨汁の様に真っ黒でした><

農機エンジンに使われるエンジンオイルの粘度は、10W-30が多い様です。
ただ、入る量が0.5L程度なので、買うには勿体無い・・・

で、硬いけどバイク用の余り10W-40を規定量入れました。一応、部分合成油なん
で。農機エンジンには贅沢品ですけどネ^^;



農機(4st)キャブレターの構造について調べてみました。これを参考にすると
トラブル時の着目点が分かって来ると思います(^_^)

※キャブレターによって部品位置などが異なりますが、大凡の構造は同じです。


実際のキャブレターを見て流れを説明します。(純正キャブレター)

燃料の流入は単純ですね。このままだとどこま
でも燃料が入って来てしまうので、フロートと
燃料バルブがあります(フロートと燃料バルブ
は外しています)

燃料バルブは、フロートに取付けられていて、
燃料吐出口に挿入されています。

燃料が定位置まで入って来ると、フロートが浮
き燃料バルブをこの吐出口に押し付けられるこ
とで燃料の流入を止めます。燃料が消費され減
るとまたフロートが下がり燃料バルブが開き燃
料が供給されます。

エンジン運転中は常時この動きが繰り返されフ
ロートチャンバー内を燃料が常に定位置になる
ように調整されます。よって燃料バルブが摩耗
したり、異物が挟まると燃料を止められず外部
へ燃料が漏れ出すオーブーフローに至ります。
フロートチャンバーに溜まった燃料は、中央の
メインジェットに吸われて行きます。
フロートチャンバーケースがセンターパイプ下
端を塞いでしまう構造の場合、メインジェット
は横に取付けられます。
(写真上)

液体を気体に変化させるには「空気」が必要で
す。気化用空気はメインエアージェットより取
り入れられます。左右に2つあるように見えま
すが、実際には右側だけです。キャブレターは
加工効率向上のため、左右対称に作られている
ためで、左側は使用されておらずそのまま外気
と繋がっています。
(写真中)

メインジェットから吸われた燃料は、メインノ
ズル下側から入って来て、メインエアージェッ
トより供給された空気が微細な周囲の穴から入
り気化されベンチュリ部へ噴射されます。
(高回転時)
(写真下)
低速(アイドリング)時

スロットル弁が閉じている状況なので、ベンチ
ュリ部に流れる空気はほぼ無くなり負圧が生じ
ない為メインノズルからの燃料供給はなくなり
ます。

一方でスロットルバルブからエンジン側では強
い負圧が生じていることになります。

この負圧により、メインエアージェット(写真
上上)より空気が吸われパイロットジェットに
入り、同時にフロートチャンバー内の燃料は、
スロージェットを経由(写真上下)して同じく
パイロットジェットに入ります(写真下上)

こうしてパイロットジェット内で気化した後、
アイドルアジャスタースクリューで混合気の流
量を調節されアイドリングポートよりアイドリ
ングに必要な微少混合気が噴出されます。
(写真下下)


※注意
アイドルアジャスタースクリューを外すと再調
整が必要となります。問題がなければ外さない
ようにしましょう。

一方でアイドリングポートやスローポートが詰
まった場合は、外して清掃する必要があります

一般的な再調整の仕方(参考)

一度止まるまで一杯に締め込みます。(強く締
め付けないこと)そこから1回転半緩めます。
そこが標準位置になります。

エンジンを始動してアイドリング調整をします
発電機等の等速機器の場合、ガバナーが働いて
いるので、スロットルレバーをスロー状態で固
定するなどしてアイドリングが維持するように
予め調整が必要です。

アイドリング調整が済んだら、アイドルアジャ
スタースクリューを左右どちらかにゆっくり回
して行くと、エンジンの回転が上がるところが
出て来ます。その位置で調整完了となります。

スロットルレバーの固定を解除して通常に戻し
ます。
中速時

空気と燃料の流れは、低速時と同様ですが、ス
ロットルバルブが開くに連れて出現するスロー
ポートからも混合気が出てくるようになり、回
転数が上昇する構造となっています。

また低速から高速へスムースに移行させる役目
もあります。
始動時(チョーク)の状態

冷間始動時は、燃料の揮発性が悪く着火しにく
いので、吸気側を閉じて、より強い真空状態に
して濃い燃料をシリンダー内へ送り始動を容易
にします。(写真上)

エンジン始動後回転が落ち着いたら必ず通常状
態(全開)に戻します。(写真下)
燃料が入るところなので、キャブレター内は密
閉的なイメージがありますが・・・

フィルムが貼られた飲み物にストローを刺して
飲むと吸いづらくなります。そこでストローの
反対側に穴を開けると、吸いやすくなります。
これは、密閉容器内に空気(大気圧)を入れる
ことで、液体をストロー内に押し込む力が働く
ためです。

キャブレターも密閉にしてしまうと、うまく燃
料を吸い出せなくなりますので、常時空気を入
れる構造となっています。

これをエアーベントと呼びます。

このキャブレターでは、写真の赤矢印の順でフ
ロートチャンバー内に常時空気が入る構造とな
っています。



ガソリンを1/2程給油して試運転を実施。
キャブレターからガソリンのオーバーフローはありませんでした。勿論その他の箇
所からの燃料漏れもありませんでした(^^)

早速チョークをしてリコイル。一発始動! ヤッター!v(^^)v

そろそろ暖まっただろうと、チョークを戻し始めると、エンジンが息継ぎ状態にな
ります。更にチョークを継続してから戻すとやはり息継ぎ状態に。

これは典型的なメインジェットが詰まっている症状なので、再度オーバーホールを
実施しました。

上の清掃では、「穴掃除」はしていなかったので^^;
穴と言う穴全てを掃除しました。その後キャブ
レタークリーナーで掃除をしてエアーで乾燥さ
せました。
しっかりした丸い穴になりました(^^)

ジェット類の穴って本当に小さいんです。
専用のノズル掃除用の針(ニードル)も売って
いるんですが、出番が少ないので今回もケチり
ます^^;

使ったのはコードなどを束ねるビニタイです。
ビニール部をカッターで削いで芯の針金を使い
ます。丁度良い硬さと細さなんです(^^)
で、仕切り直し。
チョークをしてリコイル。一発始動! まっここまではね(^^)

いよいよ、チョークをゆっくり戻して行くと・・・う〜ん、スムース(^^)
チョークをオフにしても快調になりました! これで完璧に直りました。

電圧も2口共105V程度発電されていることを確認しました。ハロゲン投光機、電気
ドリルを接続してみましたが、回転数が変化することなく余裕で使えました(^^)

発電機は、負荷がかかるとガバナーによって回転数が上がりますが、軽負荷の時は
ガバナーが機能しないので、始動後のスロー回転のまま維持されます。



この発電機は、運転中簡単に周波数(50/60Hz)の切り替えが出来ます。
※説明書には「エンジンが停止している状態で切り替える」とあります。

周波数の切り替えは単にエンジン回転数で変えています。

周波数の調整は、アジャストスクリューを回してエンジン回転数を調整します。

説明書には、「タコメータを接続して規定の回転数に合わせる」とありますが1万
超えもするタコメータなんて買えません^^;

現代では、周波数を測れるテスターがあるので、それを見ながら調整しました。
周波数調整で使ったのは、仕事で使っているマ
ルチテスターです。これには、周波数測定機能
があります。

この様なマルチテスターなんて無い!って言う
場合は、下の様な周波数計のみでも1000円以下
で買えます(^^)

プラグコード巻き付けタイプのタコメータを1
万超えで買うよりは安いし正確です。
周波数調整をする際は、定格以下の負荷を接続
しなくてはいけません。

負荷として、250Wのハロゲン投光器を使いまし
た。
周波数切り替えレバーは、キャブレターの上ら
辺にあります。

@のレバーを手前に引くと60Hzに、奥へ戻すと
50Hzとなります。

周波数の調整は、それぞれのセットスクリュー
を回して行います。

Aは50Hz調整用で、Bは60Hz調整用です。


最初うまく調整出来なかったので、各所に潤滑
スプレーを吹いてから再調整を行いました。
周波数切り替えレバーを奥にして50Hzモードに
します。

上側のセットスクリューを回して50Hzになる様
にエンジン回転数を調整します。
ちょっと低かったので、セットスクリューを回
してエンジン回転数を上げました。

周波数はパラパラと動いてしまいますね。まっ
平均的な所で50Hzが出ていれば良いかなって感
じで合わせました。
続いて周波数切り替えレバーを手前にして60Hz
モードにします。

エンジン回転が上がります。

今度は下側のセットスクリューを回して60Hzに
なる様にエンジン回転数を調整します。
こちらも低かったので、セットスクリューを回
してエンジン回転数を上げて行きましたが、セ
ットスクリューを回し切っても60Hzに届きませ
んでした。

あと少しエンジン回転数が足りない様です^^;
ガバナーレバーにつながっているスプリング位
置によってベースとなるエンジン回転数を換え
られる様です。

スプリング位置を、AからBへ付け換えて基準
となるエンジン回転数を上げてみました。

これで再調整をしてみました。
今度こそ60Hzに合わせることが出来ました。

何度か50/60Hzの切り替えをして、周波数がズ
レないか確認して終わりです(^^)
ちなみに、電圧はどうかと言いますと・・・
AVR制御のため、エンジン回転数に関係なく常
に106.7V近くになる様になっています(^^)
【ワンポイント・レッスン】

自動電圧調整器 AVR(Automatic Voltage Regulator)
発電機内に設置しており、発生電圧を自動的に精度を高く一定に保つための装置



キャブレター内は勿論、燃料タンク内の仕上げ
の為、少し余っていた燃料系洗浄剤を入れてみ
ました。

換算量は、1Lで7ccです。

5L程給油しているので、35cc程入れてみました

キャブレターのフロートチャンバー容量は、約
24cc程度です。50Hz運転で約70秒で空になる計
算です。

30分程回してみたので、26回程入れ替わった感
じです。

この洗浄剤は、即効性があるみたいなので、仕
上げは出来たかなと思います(^^)



【ワンポイント・レッスン】

ガバナ(調速機)
農機エンジンには、一部の用途以外は任意で回転数を変化出来る機構がなく、決め
られた回転数を維持しながら運転する様になっています。
この一定な回転数を作るのにガバナが使われています。農機エンジンには、ほぼ遠
心式のガバナが使われています。

遠心式ガバナの構造は簡単で、クランクシャフトの回転をギヤを介して貰い、ガバ
ナウエイトを回転させます。遠心力が大きくなるに連れてガバナウエイトが開いて
行きます。この開き加減に従ってスライダがシャフト方向に移動し、ガバナアーム
が動きます。

実際のスロットル開度は、ガバナアームの動きとスプリングが戻ろうとする力がバ
ランスした所で止まる様になります。

負荷が減ると、ガバナウエイトは閉じて行き、スロットルが開く方向に動きます。

これらの動きが繰り返され、一定の回転数で運転する様になります。



以前から気になっていたコンセントの交換をし
ました。

どうするとこうなるのかは?ですが、見た目的
に安全度はNGです。

まっ使えたんですけどね(^^)

ただ、品番が分からず・・・
パーツリストも皆無的だし、あっても純正品は
高そうだし。

でも・・・JIS品なんですよね。規格品ならど
こでも売ってるかなーと探すことにしました。
良い方を見ると「JIMBO」と言うメーカー名が
分かります。
これを手かがりにメーカーホームページを検索
しました。

正式社名は、神保電器株式会社と言う様です。
そこにあった電子カタログを閲覧しました。
で、ありました(^^)v

1136Bと言うのが適合型番の様です。

いつも買っているモノタロウさんに注文。

1136Aと1136の2つがある様ですが、写真イメー
ジがありません。(´ヘ`;) う〜ん・・・

1136Aはステーが長いので、1136だろうと思っ
て注文しました。

1個¥249税別×2個+送料\500税別=\1,078税込
純正部品だといくらするんでしょう^^;
結構納期がかかって到着しました。

結局来たのは1136Aの方でした^^;

モノタロウさんで注文する時は、イメージ写真
が無いと危険ですね。事前確認が必要と思いま
す。
コンセントの上下には少しスペースがあるので
多少長くても収まりそうです(^^)
コンセントの比較です。

コンセント本体は全く同物ですが、ステーが違
います。

長さが大分違いますね。取付ねじピッチは同じ
60.5mmですが、ねじサイズがM3.5と小さいです

勿論、このままでは交換出来ないので加工しま
す。
加工後です。

ステーは適当な所で切り詰めました。まっ見え
ない部分なので(^^) ステーは、軟鋼製だった
ので、比較的加工し易かったです。

ねじサイズは、M4に切り直しました。

これで交換出来ます(^^)
交換完了です(^^)

電圧チェックも行いバッチリです。

これで安全に使えます。



久しぶりに始動したら、また回転不良に^^; 再度キャブの分解掃除をしました。

前回は「ビニールタイ」の針金を使いましたが
今回はバイク用品メーカーデイトナ製のキャブ
レターメンテ用ニードルセットを使ってしっか
り掃除をしました。

ニードルの先端はギザギザ加工がされているの
で効果的なクリーニングが出来ます。

一応バイク用なんで、農機キャブレターの直径
に合うか心配でしたが、問題なく掃除が出来ま
した(^^)

エンジンは一発で始動し、チョークを戻しても問題なく運転する様になりました。
20分ほど運転をした後、燃料コックを閉め自然にエンストさせて試運転完了です。
長期保管時はキャブレター内の燃料を極力減らしておくことが有効です。



旧式発電機のインバータ化について(個人的な考察)
 
昔は発電機と言えば「矩形波」が当たり前でした。しかし現代では電子技術の向上
によって求められる電源は綺麗な「正弦波」が求められるようになり、発電機もイ
ンバータ式のものが広まって来ました。

でも今でもしっかりメンテナンスがされ動く旧式発電機をインバータ式発電機へ買
い替え廃棄するのは何とも勿体無いと思います。それにインバータ発電機は高いで
すからね^^; ネット上には自分と同じ考えを持つ方は多いようです。

そもそも矩形波を正弦波に変換するモノは存在しないようです。インバータ発電機
は、発電機直後で整流し直流出力となっていて、それを内蔵インバータユニットで
正弦波変換して出力しているようです。だから高価なんですね。

ここからは、個人的な考えなんですが・・・

目的を単に
「綺麗な正弦波にしたい」と言うことにして外観や効率は度外視で考え
てみます。矩形波出力発電機から正弦波を作るには、AC→DC→ACと変換出来れば良
さげです(^^)

そこでこんなアイデアはどうでしょうか?

 
矩形100V出力   直流安定化電源で
DC12Vに変換
  正弦波インバータで
100Vに戻す
   

各変換機器の容量以下にはなってしまうでしょうけど、充電やPC用途と考えれば十
分では無いでしょうか。これで、災害時でも利用は出来そうです(^^)



久しぶりにエンジンスタートしてみましたが、息継ぎ現象が再発。この現象はうま
くガソリンが噴霧されていないことで起こります。要するにジェット類の詰まりで
す。

キャブレターを分解してみると、フロートチャンバーケースに赤錆が再発。ここは
サビ転換剤で黒錆化しておきました。メインジェットの穴は大丈夫でしたが、パイ
ロットジェットが詰まっているようです。ニードルを入れようとしても入らない程
で結構硬い石化物がハマってしまったようです。

掃除も数度しているし、息継ぎ現象も再発するので、ジェット類を購入しました。

キャブ内に突き出るノズルです。

この部品は特に目詰まりはしていませんが、序
に交換します。

スズキ 13235-90700
ノズル 957円
メインジェットです。

この部品も特に目詰まりはしていませんが、序
に交換します。

※ノズルに固着していてメインジェットだけ外
 せなかったので


スズキ 09491-87004
ジェットメイン 67.5 638円
パイロットジェットは周囲の穴は問題ないです
が、底面にある穴が詰まっているようです。

ちなみに上の穴は製造上必要となる単なる窪み
です。


スズキ 09492-37001
ジェット 671円



今回、キャブレター用のガスケットを自作してみました。
前職では大型ボイラや配管のフランジガスケットは自作していましたが、趣味とし
てのガスケット自作は初めてです。用意したのは下の通りです。

純正部品から外形や穴をトレースしてあとは穴あけや外周を切るだけです。ガスケ
ットは割れ易いので、まず穴を先に開けてから、外周を切り取ると失敗は少ないと
思います(^_^)v

KITACO 0.5mm厚ガスケットシートです。

将来的を考慮して大判サイズを購入しました。
大きな穴上けにはコンパスカッターを使います

ダイソー品が使いやすいとのことで買ってみま
した。コツはいりますが、まあまあ使えます。

本体にスペアの刃を収納する部分はあるんです
が、空でした^^; 替刃は見当たらなかったの
で切れなくなったらポイかも知れません・・・
100円だしね^^;
小さな穴上けにはポンチを使うと簡単に綺麗に
開けられます。

今回使ったのはΦ6mmのポンチですが、セット
で買っておくと用途的にもコスト的にもメリッ
トがあります。
ポンチパットがあれば、更に精度の高い綺麗な
穴あけができます。

パットが柔らかいと素材が沈み、歪んだ円にな
りがちです。

ポンチパットは硬い樹脂製なので、打っても素
材が沈みません。また刃も優しく受け止めるの
でポンチも痛み難いです。
トンカチは必須です(^_^)

重量がある方が良いでしょう。でもハンマーま
では要らないと思いますが・・・
ハサミです。

ガスケットは脆く破れやすいので切れ味の良い
ハサミは必須です。

ダイソーの万能ハサミは比較的好評なので買っ
てみました。

やはり綺麗に切れますね。コスパ素晴らしいで
す!
微調整用にデザインカッターがあると良いです
これは、OLFA製です。
完成しました(^_^)v
意外と簡単でした〜

左:純正新品ガスケット
右:自作したガスケット



掃除はかなりしたんですが、息継ぎは継続します。色々部品替えたんですけど…
もしかするとキャブ本体のどこかの穴が詰まっているのかも… 純正キャブは高い
ので、中華製のコピーキャブを購入しました。なんと2,000円でお釣りが^^;

購入したキャブは、スバル ロビンEH17エンジン用ですが、この発電機のエンジン
にも使えるらしいので。ただスロットルの回転方向が逆になってしまうので純正か
らスロットルレバー一式を付け替える必要があります。

互換キャブレター SUBARU Robin EH17 交換
227-62301-00 227-62333-00

8割は純正キャブと同じです(^_^)
上が純正、下がコピー品です。

同じ方向へスロットルレバーを回すと、動きが
逆方向になることがわかります。

そのため、スロットルレバーのみを純正と交換
する必要があります。
上が純正、下がコピー品です。

メインジェットの取付け位置が違います。

純正は下側にメインジェットがありますが、コ
ピー品は横にあります。

これはフロートチャンバーの固定によるもので
純正は燃料吸口にスリットがあり、そこから燃
料が入るので下側についています。

コピー品は、吸口下部がフロートチャンバーで
塞がれる構造のため、横から燃料を吸入する必
要があるからです。

ジェットと名が付くのでここから先が気化して
いるイメージがありますが、本来一定量の燃料
を吸入させるための絞り(オリフィス)です。

燃料の気化はこの後にあるメインノズルやパイ
ロットジェットで行われます。

取付けは問題なくできました。

キャブレター内に燃料が満ちるまで始動困難でしたが、それでも10回以内のクラン
キングで見事始動しました。

以前と比べて音が静かになった感じがしました。気化粒子の大きさの違いによるも
のでしょうか。

また息継ぎが全くなく、なめらかに運転するようになりました。

このキャブレターは、コスパ最高でした♪