半自動溶接機 MIG-200



最新式と明記されていた中華製半自動溶接機を導入しました。まぁ、正直あまり出番は無いと思うんですが^^;

ONE STEPの半自動溶接機です。

なんと2万円でお釣りが来ます!

しかも、直流インバータ方式、

さらに、半自動と手溶接の2way仕様
溶接場面に適した溶接方法が選択できます。

直流式は比較的初心者向けでもあります。

ボリュームにより電圧調整、ワイヤー送り速
度/電流調整ができます。
50/60Hz 100/200V兼用 力率93%
定格使用率が大きいのは良いですね。
 60% 205A/31.9V 100% 160.6A/27.6V

使用率は10分間での値です。
60%とは、205A/31.9Vを6分出力できますが4分
は休ませると言う意味になります。

使用率が小さいと大物工作には不向きです。

定格容量は60%で8.4kVA、100%で5.9kVAです。
溶接機の電源コードです。日本ではお馴染み
のプラグの刃に抜け止めの穴がありません。

中国では、穴はないみたいですね。ケーブル
の重さで抜けてしまわないように15Aのゴムプ
ラグ(防水)に交換しました。

ちなみに、交換前のプラグの定格容量は10Aと
なっていますが、中国の電圧は220Vなので低
電圧な日本より低い定格容量となっているみ
たいです。
電源ケーブルの種類は多分キャブタイヤでし
ょう。1.5sq-2Cのようですが・・・

1.5sq? 日本だと、0.75、1.25、2となるの
で見ない規格です。線色は黒/白ではなく茶/
青でした。あちら仕様なのでしょうか・・・

電流不足となるのも嫌なので、国内のVCTF
2.0sq-2C(黒/白)に交換しました。

ちなみに、2.0sqで流せる最大電流は、20Aで
す。

本体内部のスペースが極狭なので、電源スイ
ッチを一旦外して交換しました。標準のファ
ストン端子(平型端子)は抜け止めピン仕様
です。ピンを上げないと抜けません。

ロック付きが無かったのでエーモンの平型端
子250型で代用しました。いい感じの硬さだっ
たので多分抜けないでしょう。
安全ホルダーはこんな状態のが同梱されてい
ましたTT 決して使用後ではありませんよぉ

グリップ内部もコネクターも汚れがびっしり
で触りたくない感じでした。もろ中古品質で
すが、コレ中華あるあるです。

絶縁部は全て普通の硬質プラチックのようで
すぐに割れそうてす。

ケーブルは一番細い16sqでした。日本仕様で
はWCTが使われ外装は天然ゴムです。添付品
のケーブル外装がビニルっぽいです。

もしかすると販売価格は「本体のみ+α」分で
ケーブル類はテスト用として在庫で眠ってい
たホルダーをセットして処分してるように思
われても仕方ないですよねー。

中華ではこんな感じのコスト削減をするので
しょうか。
切り売りしてくれるネット通販で安価に購入
できました。

溶接用ケーブル、WCT-22sqです。DIYユースな
のであまり長いのもと思い、2.5mずつにしま
した。

外装は、天然ゴムなので、いつかひび割れし
て来そうです^^;

日本製SUZUKIDの300A安全ホルダーと溶接機の
ソケットに接続するクイックコネクタ端子
(10-25オスメス2ペア)も買いました。

配線の端末処理が面倒でした・・・
アースクリップも鉄板成形品でバリが残って
いるので怪我をしそうです。

同じ中華製ですが、丈夫そうな300Aアースク
リップに交換しました。挟む強さは見た目と
違い然程ではありません。
完成〜(^^)v

標準品より安全作業ができそうです。

安心して使用できる品質にするのに費用がか
かりました。ちゃんと設計すると、2万円弱の
価格では出来ないことがわかりますね。
内部は電子パーツで一杯ですが、交流溶接機
と違って大きなトランスが無いので軽いです
オシロで電圧波形を確認してみました。
細かなノイズはあるものの直流溶接機でした
(^^)

x10プローブなので1マス10Vです。
無負荷時の印加電圧は40Vちょっとの様です。
操作パネルです。手溶接、半自動溶接0.8mm
1.0mmをそれぞれ切り替えられ、TIGもありパ
ルス波形も出ていますので、トーチやガスを
準備すれば使えるカモ知れません。

電流、電圧は任意で変更できます。
その他の付属品です。

ワイヤーは中華製のようです。付きは良いの
か? だめならこれもSUZUKIDにしてみます。

あとはノズルやチップなどの消耗パーツ、ピ
ッチングハンマとワイヤーブラシが一体化し
たもの。

溶接サングラス?もありましたが、割れて届い
たのでそのまま捨てちゃいました^^;
消耗品を追加購入しておきました。

沢山入ってお得でした。使う頻度も少ないの
でほぼ一生モン?(^^)

上のピンクのノズルは、スリムタイプでワイ
ヤーの先端が良く見えるので細かな溶接の時
重宝しそうです。材質はセラミックです。
手溶接時の溶棒は、小物製作用にφ1.6mmのも
のと少し厚いもの用にφ2.0mmを用意しました

100V溶接機なので、アークが発生し易い低電
圧用が必要です。

※φ2.0mmは電流が多くなるので家庭用ブレー
 カーだと落ちてしまうカモ・・・連続溶接
 は推奨しません。
火傷防止に保護具も大事です。

革エプロンはヒモが長かったので、バックル
を介してミシンで縫製し直しました。
(バックルの写真は参考です)

溶接用のロング革手袋も購入しました。
自動遮光面です。

ヘルメットではないので、頭頂部から後頭部
については守れないので帽子を被って保護す
る必要があります。

首から額辺りまでをガードします。

アーク光を感知すると即遮光されアークが消
えるとクリアに戻ります。

購入したのは、ソーラーパワータイプ。溶接
中は溶接の光でも充電可能です。

手持ち面と違い両手が使えるのは便利です。

ナイロン素材の収納袋付きでした。
溶接機本体、付属品など溶接面以外のものを
収容するためにコンテナを買いました。

コーナン フタ付き重なる収納ケース#45
おまけ

チップを交換したり、ワイヤーを切ったりす
るのに買いました♪

専用品もあるんですが2000円くらいしたので

ダイソーさんなら1/10のコストで買えます。

目的が達成できるのなら、安価の方が良いで
すね。


まだヘタなんで、ワイヤーとチップを焼き付
けて(溶着)しまうんです。

ちょっと多めに予備品を購入しておきました
^^;


 
使用エンジン発電機仕様 50Hz:2kVA、60Hz:2.3kVA 力率1.0

溶接中、どのくらいの電流が一次側に掛かるのか、会社の計測器を借りて調べて
みました。

計測回路は簡単で、2.0mmのFケーブルに15Aゴムプラグ、仮設コンセントを使っ
て計測ラインを構築して、その途中のL側に無線式電流センサーを取付け、仮設
コンセントに溶接機を接続しました。ちなみに発電機は、50Hzモードで運転しま
した。(電流センサーが50Hz用のため)※60Hzの方が効率が良くなります。

溶接機の電流を色々変化させて検証した所、180A付近にするとかなり発電機に負
荷が掛かる様で、エンストしそうになりました。高電流での溶接は200V電源の時
くらいですかね。

下が計測結果です。まだ練習段階で溶接時間が数秒なのでピークの様な波形です
が、110A前後の出力電流で溶接している時で最大でも14.69Aでした(平均13A)
 
 
ブレーカーは定格電流(15A)に到達しても落ちません。125%で60分以内、200%で
2分以内で落ちる様になっています(周囲温度が高くなる程、定格より低い電流で
落ちます)。

※発電機装着のブレーカーは、日本エアパクス UPG 6-62-25Aでした。
 データシートによると、定格電流25A(100%)では落ちません。125%(31A)で
 10〜120秒の間で落ち、200%(50A)だと2.2〜20秒で落ちる様です(25℃時)

今回の検証結果から「単独コンセント」であれば、家庭用コンセントで使えるこ
とになります。

※単独回路とは、ブレーカーとコンセントが1対となっている回路。
 
 
ホーム分電盤回路は、1つのブレーカーに複数の照明や家電が接続されているのが
普通だと思います。よって空いているコンセントに溶接機を繋ぐとすぐにブレー
カーが落ちることになります。

電気工事が出来れば専用ブレーカーを増設して1つだけコンセントを付けるのが良
いと思いますが、工事をしない場合は同じ回路で使われている照明や家電などを
極力止めることが必要です。それにはブレーカー毎の配電箇所を予め探しておく
と良いです。

 
自宅の配電系統を調べてみました。溶接機を接続しようとしている外壁防水コン
セントの系統には、主に照明、小型冷蔵庫、TV、FAX電話でした。一番負荷が多い
のは小型冷蔵ですが、連続最大負荷では運転はしないので、負荷率的には少ない
ですし、溶接作業は日中なので照明も然程点灯しません。万一子ブレーカーが落
ちても被害は小さいです(^^)

自宅のホーム分電盤の子ブレーカーは、PanasonicのBSH2201(20A)でした。容量
UPも考えましたが、上記の検証から出ても15Aなので、大丈夫なハズです(^^)
 
 
これはブレーカーの特性曲線です。電気工事士の資格をお持ちの方なら分かるグ
ラフなんですが・・・注目するのはX軸上の100%、125%、200%です。定格電流
(20A)が100%位置になります。Y軸はブレーカーの落ちる時間になります。濃い黒
線2本の間が遮断範囲になります。

※今回は20Aブレーカーなので、破線は無視します。

まず、ブレーカーに定格20Aが印加された場合、100%を上に見ると・・・落ちませ
ん(^^) そうなんです、ブレーカーは定格に達した段階では落ちないようになっ
ています。次に125%(25A)が印加された場合は、35秒〜20分の間で落ち200%
(40A)印加された場合は、4秒〜40秒で落ちることが分かります。

しかし、このデータはブレーカーの周辺温度が40℃の時のものです。ブレーカー
は内部にバイメタルという部品があり、配線の抵抗熱で伸縮して落とすしくみに
なっています。よって周囲温度によって落ちる電流と時間が変わります。

上の小さなグラフが周囲温度による補正値グラフになります。40℃の時100%
(20A)となっていますね。

この記事を書いている冬の室内は無空調で10℃程度だとすると、113%の補正が必
要になります。これは、定格20A(100%)を113%とする意味になります。計算しち
ゃうと、100%の時、20Ax1.13=22.6Aとして見てくださいと言うことです。この場
合、125%で28A、200%で45Aとなります。高温になる程早く落ちてしまうことにな
ります。

話を戻して、実測Maxで15A、配線途中に家電や照明が接続されていても軽負荷回
路であることから、落ちない裏付けにはなります(^^)
 



自宅の外壁防水コンセント系統の負荷を日中時間帯で確認した所、0.3Aと殆ど使
用されていない回路でしたので、溶接機を接続してみました。

3mm厚板材の溶接で、100A、電圧高めで溶接をしてみました。溶接には特に問題無
いレベルでブレーカが落ちることはありませんでしたので、今後発電機の出番は
なくなりそうです(住宅街でエンジン発電機は騒音のリスクがありますので…)
 
 
入力電圧を上げると効率が上がるとのことでしたので、昇圧トランスを購入しま
した。育良精機さんの昇圧トランス、PT-20U。重さが6kgあるので結構重いですネ
分解したら、トランスしかありませんでした^^;

定格容量は2kVで、連続定格です(休み時間不要で継続使用が可能)

15%UPと25%UPそれぞれで試しましたが、感じる差はあまり無いようでした。と言
うのも、トランス無しの状態でも、103Vはあったので(^^) もし100V以下なら効
果は感じられるかも知れないですね。

ちなみに溶接機の入力電圧仕様は100V〜240Vとなっているで、その範囲で電圧が
変化してもインバータが吸収して正規の電流電圧を出す仕様なのかも知れないで
ね。