ドラムブレーキ



実は・・・ドラムブレーキ車に乗るのは初めてだったりします(^_^;)
あっ、バイクでは経験あるので基礎知識はあったりしますが。

実際乗ってみて感じたことは、4輪ディスクブレーキ車よりも効きが良いです。

それは、ドラムブレーキ独特の自己倍力作用(サーボ効果)によるものが大きいで
す。簡単に言えばブレーキ自身が入力以上の力で摩擦力を発生させるからです。

ディスクブレーキは、回るディスクを両側から挟む構造なので滑りながら止めるっ
て感じなので、止まるまで若干時間がかかります。一方ドラムブレーキは、ガツン
と効く感じになり易いです。

なのでそっと停車させたい高級車には4輪ディスクブレーキが多用されるんだと個
人的に思っています。

ドラムブレーキのメリットは効きの良さ。大型トラックなんかでは総輪ドラムブレ
ーキだったりする程です。あとは製造コストが安いことになります。

欠点は水分が侵入すると乾燥しずらく制動力が落ちることや、放熱性に劣るため連
続制動でフェードやベーパーロックを発生し易いことです。

将来的にシュー交換もする様になることから、勉強がてらドラムブレーキについて
解説します♪

ドラムブレーキの断面図です。青い部分がタイヤと一緒に回転するドラムです。
FとRは車両の進行方向を示しています。

内部の黒い半円状のものが、ブレーキシューと呼ばれる消耗品で、フロント側をリ
ーデングシューと言い、リア側をトレーリングシューと呼びます。
ブレーキペダルを踏んで発生した油圧によってブレーキシリンダー(グレーの四角
)が拡張して各ブレーキシューを外側に開いて青い輪の内側に押し付けて制動力を
発生させます。尚、各ブレーキシューの下端は固定されているので上開きとなりま
す。
ここで自己倍力作用について解説します。

グレーの板はドラムに相当します。黒の板はブレーキシューに相当します。片側が
固定端となっているため固定端を中心に円動作します。

上の絵では、グレーの板を左へ押しています。そして黒い板を下方へ押すと先端で
ひっかかり現象が生じて、巻き込まれるように強い摩擦力が発生します。
これが自己倍力作用です。前進時のリーディングシューはこんな状態です。

下の絵では、グレーの板を右へ押しています。そして黒い板を下方へ押すと先端で
反力が発生して滑りが生じます。前進時のトレーリングシューはこんな状態です。
次に後退時のブレーキング状態を見ます。

前進とは逆になり、トレーリングシューに自己倍力作用が働き制動力を発生させま
す。リーディングシューは滑るため制動力は小さくなります。
ブレーキペダルを離すと油圧がなくなり、リターンスプリングの力で元の位置に戻
され青い輪から各ブレーキシューが離され、ブレーキが解除されます。

2つのブレーキシューには、前進用と後退用に役目が分かれていることがお分かり
いただけたと思います(^^)

普段、後退でのブレーキング回数は少ないのでリーディングシューの減りが多くな
る傾向にあります。ブレーキシューはどちら側も同じ形状なのでリーディング側と
トレーリング側の付け替えが可能です(^^)
なので市場ではハーフセット(1輪分)の単位で購入することができ経済的です♪