2005年04月実施



今回の為に用意した、エアーラチェットです。
差し込み角が、9.5mmのものです。
狭い場所でもハンドル操作することなく、緩め
たり、締めたり出来ます。
多くのボルト類を脱着する時には非常に便利で
疲れ知らずです。

空気使用量が多いので、タンク容量の大きなコ
ンプレッサが必要となります。

ボルト類の締め付けには、別途トルクレンチが
必要です。指定のトルクで締めましょう。
ディスクキャリパーです。

ブレーキダストがびっしりで真っ黒でした。
パーツクリーナーで脱脂しながら洗浄しエアー
ブローで仕上げます。

パットが無いままブレーキ操作は絶対しないこ
と。


反対側のシルバー色の丸いのがピストンです。
コマジェは、2ピストン仕様です。

このピストン周囲より、オイル漏れしている場
合は、内部のシール交換となりますが、漏れは
ありませんでしたので、今回は清掃のみ。
ディスクパットです。

厚みは、5mmあり、まだ使えます。目安は

ッドが摩耗して来て
の凹が無くなりそうにな
ったら交換します。

今回は、パッドの角を少し削り、当たりを出し
てから脱脂後に組ました。

鳴き止めとして、パッド裏のピストンに当たる
部分に、薄くパッドグリース(シリコーングリ
ース)を塗って取り付けます。

フロントホイールベアリングです。

ベアリングにパーツクリーナーを使うと、内部
のグリースが溶け出てしまうので
使用しません

ウエスで古いグリースを拭き取り、新しいグリ
ース(リチウム系)を塗ります。

ついでにホイールも掃除しました。

ディスク取り付けボルトの緩み、ディスクの損
傷等も点検します。
ホイール側スピードメーターギヤユニットです。

内部に充填してあるグリースの量・色等で劣化
を判定します。

今回、劣化はなかったので、補充だけしました。
コマジェ点検中の図(^^)

前部はフレーム下からジャッキで支えています。
アンダーカウルにはかけないように。割れます
よ。
リヤブレーキの点検。
ブレーキライニングの厚みは、8mmあり問題はありませんでした。ホイール側も偏摩耗等は無く
綺麗でした。
ライニングも角を少し削って面を出して組みます。ブレーキカムと、ブレーキピンに少量のグリー
スを塗ります。シャフトのかじり防止に、スプラスン部にも薄くグリースを塗ります。

ホイール内側と、ライニングは脱脂してエアーブローします。

ホイールの掃除も忘れずに。(^^)
クランクケースカバーです。

内部はベルトカスが結構あり真っ黒でした。パ
ーツクリーナで清掃します。

キックスタート用のカムに、グリースを塗りま
す。

クランクケース内部です。

こちらにも、ベルトカスがあり真っ黒でしたの
で、パーツクリーナとエアーブローで掃除しま
した。
後輪ギヤシャフトにも、かじり防止の為薄くグ
リースを塗っておきます。
前側のドライブプーリを外すには、供回り防止
専用工具が必要です。

自分は、瞬間に緩めることが出来るエアーイン
パクトレンチ
を使用したので、供回りすること
なく外れましたが、締める際はトルク計測する
ので、専用工具が必要となります。
クラッチアッセンブリです。
リヤ側プーリ、トルクカム、センタースプリン
グ、遠心クラッチの集合体です。
クラッチライニングの荒れもなく、グリース付
着もありませんでした。
クラッチライニングの角を少し削って当たりを
出しました。
センタースプリングは、結構錆がありましたが、
使用上の問題は無さそうでした。
プーリ面の削れもなく綺麗でした。
トルクカムへのグリースアップがしたかったの
ですが、工具が無かったので、分解することが
出来ませんでした。
後日購入したら、分解してグリースアップした
いと思います。
ヤマハ純正ブレーキフルードです。
DOT−4仕様です。

ブレーキフルードは、年1回交換が指定されて
います。
重要箇所なので、きちんと交換しましょう。

今回は、交換のみですので、100ml入りボ
トルを2本買いました。400mlだとちょっ
と多い気がしたので・・・。
ブレーキフルードはとても吸湿性が強く、劣化
し易いので、開封後の保存はあまり出来ません。
今回の交換で、80ml位使いました。残りの
20mlはもったいない?ですが捨てました。
もう1本は未開封なので、次回まで保管します。
ブレーキフルード交換は、通常2名作業です。ライン中にエアーが混入しない様に、一人がブレー
キ操作、一人がバルブ操作を担当します。(やり方は省略)
それを、1名作業で出来るものに「ワンマンブリーダー」と言うものがありますが、ちょっと高め
です。
そこで、自作ワンマンブリーダーを作成しました。用意するものは、ワンウェイバルブと、シリコ
ーンチューブ、空の500mlペットボトルです。今回は、POSH製のワンウェイバルブを使用し
ました。流体を矢印の方向にしか流さない特性があります。シリコーンチューブは、耐油性に優れ
ています。
Aの所にチューブを付けます。抜け止めにタイ
ラップで根元を締めると良いです。
Bの所にスパナをかけます。緩めることで、ブ
レーキフルードが出て来ます。締めれば止まり
ます。
取り付け状態はこうなります。
ワンウェイバルブの方向は、ブレーキフルード
が抜ける方向に会わせます。逆流を防止する訳
です。
ポイントは、ワンウェイバルブの位置をキャリ
パーより高くすることです。
廃油は、ペットボトルに回収されますので、適
正な処理をして捨てます。
絶対に排水溝等へ流さない様に!!

※この道具があると、4輪の整備も出来ますの
 で、交換工賃併せて約1万円を節約出来ます。
 (^^)
ブレーキフルードが付着すると、塗装が剥げま
すのでウエス等で周囲を巻いて、保護します。
マスターカップの周囲を拭いてからカバーをゆ
っくり開きます。
キャリパー部のバルブを開き、ゆっくり最後ま
でレバーを握ります。そしてまたゆっくり放し
ます。
これを繰り返すことで、古いフルードが抜け、
新しいフルードと入れ替わります。
絶対空気を混入させない様に、半分位までフル
ードが減ったら新しいフルードをそっと補充し
ながら、作業します。
交換終了したら、バルブをしっかりと締め、ブ
レーキフィーリングを確認します。もし、ライ
ン中にエアーが混入していると、レバー操作が
フニャフニャに感じますので、エアーが抜ける
まで、この作業を繰り返すことになります。
回収された古いブレーキフルードです。
右の新油と比較してみましょう。かなり茶褐色
に劣化しています。
1年でかなり劣化するのが分かると思います。
マスターカップ内部です。左が交換前、右が交換後です。こんなに色が違うっ!
クランクケースカバーの前にあるプラスチック
カバーを外す際、#2のドライバーを使用した
ら、見事に舐めました(^▽^;)。
ねじには必ずサイズの合ったドライバーを使い
ましょう。
後日、#3ドライバーを購入して、純正部品と
交換しました。

ココで紹介したものは、極一部でまだまだ点検項目、整備項目はあります。本当にバイク好きな人
なら出来るレベルです。でも、自信のないまま行うと、後になって大変危険なものとなりますので、
ショップに任せるのも一つの方法と思います。道具代もかなりのものですからねー(^▽^;)。
あくまでも自己責任でやって見て下さい。(^^)